カベアナタカラダニ

春先にコンクリート表面に大発生する赤いダニです。
ベランダや植木の周りに急に現れて驚いた経験を持つ人も少なくないのでは?

このダニはタカラダニというダニの一種で、人には全く害のない種類です。

ただ、潰すと赤い汁が出て、これが厄介な性質を持ちます。
服にこの汁が付くと染みになってしまいますし、
皮膚にこの汁を付けたまま放置しておくと、
人によってはかゆみを伴う発疹を引き起こすこともあります。

春先はコンクリート製のベンチなどには触れない方がよいかもしれませんね。
それ以外は無害そのものなので安心してください。

ダニなのでこんなに小さい!(タイル1枚が約10cm×10cm)
ですが、真っ赤なのでとても目立ちます。

花粉症の味方!?

カベアナタカラダニはコンクリート塀の割れ目、
くぼみ、地面に落ちたコンクリート片などに卵を産みます。
元々はコケに卵を産むダニだったと言われており、他にも産卵場所があるのかもしれません。

秋〜冬の間は卵で越冬し、3月に幼虫となります。
花粉などを食べて大きくなり、5月〜7月は成虫です。
同じく花粉や、小さな昆虫(アブラムシなど)を食べます。
日当たりのよい場所を好み、これは乾燥に対する耐性が強い為。
日の当たるコンクリートではかなりの数のカベアナタカラダニが見つかります。


地面に落ちた花粉を食べて再び舞い上がってしまうのを防ぐため、
花粉症の人には強い味方なのかもしれませんね。