マンボウ

世界最大の硬骨魚の一つといわれます。
よく知られた魚で、大きいものでは3メートルを超えます。

体つきがかなり特殊化していて、魚のくせに尾ビレがありません。
背ビレと尻ビレが異様に発達していて、これをパタパタと振ることで前に進みます。
一応後ろ向きにヒレのようなものもありますが、あれは尾ビレとは別の組織だそうです。

こんな見た目ですが、餌を見つけたりすると驚くべき速さで泳ぎます
水族館では壁に激突しないように注意を払っているようです。

とある魚類の変態発生(フルモデルチェンジ)

マンボウは生まれたとき、たった数ミリの大きさしかありません。
しかも、妙にトゲトゲで、とても魚には見えない容姿をしています。
例えるならば、子供の描いた太陽?金平糖?という感じ。

↑こんなに変わる!

稚魚は、成長するごとに大きく姿を変えていきます。
何回も何回もモデルチェンジを繰り返して、大人のマンボウの姿に変わっていくのです。

おびただしい数の…

大人になったマンボウはその巨体ゆえに天敵はぐっと少なくなります。
が、今度は違う悩みにさいなまれることになります。

マンボウの体には、おびただしい数の寄生虫が住み着いているのです(怖)


皮膚はもちろん、内臓にも寄生虫がうじゃうじゃいます。
特に腸には条虫の仲間がパンパンに詰まっていて、
寄生虫がうごめくのにあわせて腸管がうねうね動くほど。

こういった寄生虫を落とす為に、マンボウも涙ぐましい努力をしています。
マンボウは水面付近に体を横たえて日光浴をしたり、
水面から飛び出して体を叩きつけ、寄生虫を振り払ったりします。

この飛び跳ね行動によって、時に強く体を打ち付けすぎて死んでしまうこともあると言われています。
寄生虫が死ぬほど苦手なマンボウさんは、今日も世界中の海で寄生虫と格闘しているのです。