シオカラトンボ

比較的よく見かけるトンボで、青白いからだが目立っていて印象的です。

白っぽく見えるのは、黒い体に白い粉がたくさん付いている為。
この様子を塩に例えてシオカラトンボという名前が付けられたようです。

シオカラさんの繁殖記

シオカラさんは成虫になったとき、
はじめはオスも雌も同じように黄色っぽい色をしています。
この状態のシオカラさんは“むぎわらとんぼ”とも呼ばれ、これはまだ未成熟な状態です。

写真の個体はメスです。
この時期の雌雄の見分けは、腹部の第八節(かなりおしりに近いところ)が
横に少し広がっていたらメス、そうでなければオスです。

メスはほとんど色が変わりませんが、
オスは成熟すると黒っぽくなり、体に白い粉を吹いてあの印象的なカラーリングになります。
まるで、お化粧をしているかのよう
そう、シオカラさんの世界では、おめかしをするのはオスのほうなのです。

オスとメスが交尾して、その後産卵するわけですが、
オスは産卵するメスのそばを離れず、その様子を見守っています。
この警護行動は、別に外敵から守ってあげている、というわけではなく
別のオスが交尾しないように見張っている、といったことのようです。

産卵するときは水面におしりをたたきつけながら卵を産み落とします。
“光を反射する平らな場所 = 水面”だと思っているらしく、
たまに車のボンネットに産卵してしまうかわいそうなメスもいるようです。