アマガエル

都会では両生類はなかなか見られませんが、
少し都心部を離れればかなりの種類がいることがわかります。
アマガエルは、両生類の中でも日本人にとって馴染み深い生き物のひとつです。


ご存知のとおり、水中に産み付けられた卵から魚のようなヒレを持つ幼生(オタマジャクシ)が孵り、
成長すると後足、前足の順番に生え、最後に尾が消失して成体になります。

カエルと言えば、池を泳いだり飛び跳ねたりするイメージを持っている方も多いでしょう。
しかしアマガエルの成体はオタマジャクシと違って水の中にいる必要が全く無い為、
陸上に広い分布域を持ちます。
とはいえ、両生類は皮膚呼吸に頼って生きているので、乾燥しきった場所はやはり苦手のようです。

有毒なのです

アマガエルには非常に微弱ながら毒があります。
毒が傷に触れると激痛がしますし、
カエルに触った手で目をこすると失明の危険もあるのだとか。
この毒は本来は外敵に作用するものではなく、カビなどが身体に着くのを防ぐ為のもの。
カビで覆われてしまうと皮膚呼吸が出来なくなって死んでしまいますからね。

とはいえ、普通に触ったり捕まえたりするのであれば問題ない程度の毒です。
生き物に触れたら手は洗いましょう、っていう教訓を教えてくれるのがアマガエルさんです。
っていうか普通はカエルに触ったら手を洗いますよね。。。

ま、私は洗わないこともありますが(!)
皆さんはそんなことをしては、ダメ、絶対。

水辺のカエルじゃないよ

アマガエルは俗に“ツリーフロッグ”と呼ばれるグループに属しています。
文字通り、地表ではなく樹上に生活の拠点を置いているのです。
泳ぐことも可能ですが、そんなに長い時間滞在はしません。

通常は植物からの蒸散や、雨粒から水分を摂取しています。
意外にも、水場にはほとんど近寄りません。
(春先の産卵期を除く)

上に上ることが大好きな生き物なので、下に降りる必要が無いのと、
水場には天敵であるタガメなどの水生昆虫、
他の大型のカエルや水鳥が多くいるので危険なのです。


彼らは皮膚の色彩を変化させることができ、
木の幹などにいるときは茶色、葉にいるときは緑色をしています。
大きくて丈夫な葉っぱを持つ植物を探してみてください。
そこにアマガエルはいるかもしれませんよ?

鳴き声で遊ぼう!

アマガエルの特徴のひとつが、その鳴き声。
名前の由来ともなっている、
雨の前後や湿度が高いときにに鳴く声を「雨鳴き(レインコール)」といいます。
雨鳴きの理由はよくわかっていませんが、
やはり皮膚呼吸に水分が必要なことに関連していると思われます。

また、アマガエルの鳴き声には他にも種類がいろいろとあります。

春にメスを誘うときに出す鳴き声を「広告音」といい、
人が近づいたときなどに一瞬甲高い声を出すのを「警戒音」
捕まったときに口を開けたまま出す声を「危険音」といいます。

他にも面白い鳴き声として
オスがメスに間違えられて抱接されたときに出す声「解除音」があります。


まとめ
広告音⇒セックスしてぇ
警戒音⇒やべっ
危険音⇒放せえええ
解除音⇒僕…おとこのこだよ?///

カエルを飼っているときに鳴きまねをすると,
カエルが対抗して(?)鳴き始めることがあります。
ただしカエルがリラックス出来る環境下でないと、鳴きまねは効果が無いようです。

カエルを飼育する機会があるならば、是非ともお試しを。
ひとつ注意しておきますが、カエルの鳴き声は、かなりうるさいです(笑)