アジサイ
ミズキ目 アジサイ科 アジサイ属
春先から初夏にかけて成長し、梅雨の時期に花を咲かせます。
園芸用の花として重要で、古くから親しまれてきた植物の一つ。
2011.6 愛知県・名古屋市の自宅にて
普段目にするアジサイは「ガクアジサイ」を改良した園芸品種で「ホンアジサイ」とも言われます。
いまではホンアジサイが自生している地域もあるようです。
ガクアジサイが見られるのは房総半島、伊豆半島など、本土の一部だけです。
じつは花びらでは無い!
一般的に「花びら(花弁)」だと思われているのは、じつは花弁を支える「がく」の部分です。
「がく」が発達して花の代わりをしているのです。
しかも、おしべやめしべが退化傾向にあり、繁殖能力はありません。
ただの飾り…“装飾花”と呼ばれます。
似たような例を挙げると、
ヒマワリは周りの花には生殖能力が無く、真ん中にある花を目立たせる為の飾りになっています。
アジサイも装飾花が本来の花を囲み、目立たせているのです。
アジサイの原種=ガクアジサイでは
生殖の為の花(両性花)と、装飾のための花(装飾花)がはっきりと分かれています。
品種改良によって装飾花を増やしたのが園芸種のアジサイというわけです。
【左】2010.6 【右】2011.6 どちらも愛知県・名古屋市の自宅にて撮影
園芸種では装飾花(がく)が目立ちますが、がくの内側の花も、一応咲きます。
装飾花のおしべ・めしべは未発達なので種子は出来ません。
なお、アジサイは土壌が酸性か、アルカリ性かで色が変わる花として有名。
同じ株でも、花の色が違ってくることがあります。
リトマス試験紙とは逆で、酸性だと青色、アルカリ性では赤色になります。
また、青色の花でも時期が終わりに近づくと赤色になっていきます。
じつは有毒!
色鮮やかで、季節の花として人気が高いアジサイですが、誤食による中毒事故が発生しています。
彩りとして添えてあったアジサイの葉を間違えて食べてしまった為に起こった事故で、
原因はわかっていませんが、おそらくアジサイに含まれる青酸配糖体が原因だろうといわれています。
青酸カリと同じ毒性を示す為、注意が必要。
間違っても葉を天ぷらにしたりしないように!!
この毒は胃の内部で酸性の液体と触れ合ったり鉄分と結びつくことで毒性を発揮するようです。
アジサイの葉っぱって、よく考えたらあまり虫食いが無いですよね。
虫も食わないということは…そういうことなんだと思います。
(虫が食べる植物は無毒というわけではありません。あしからず)
花言葉
興味本位で花言葉を調べてみましたが、
移り気 高慢 無情 浮気 自慢家
など、いいイメージがありませんね(笑)
「元気な女性」という花言葉もあるようですが、あまり女性への贈り物にしないほうがよさそうです。