ハエトリグモの仲間

名前の通り、ハエなどの小さな昆虫を食べています。
あのうざったいハエを食べてくれるのですから頼もしい。
さらに、一説によればダニも食べてくれているという、まさに害虫ハンターなのです。

クモ嫌いの方はすぐに殺したり、逃がしたりしようとしますが、
ぴょこぴょこと飛び跳ねて移動するさまは
とっても愛らしい(´∀`)

悪い虫を食べてくれる益虫なので、出来るだけ殺したりせずに見守っていて欲しいものです。

かわいいクモ

ハエトリグモの仲間は、視覚に頼って獲物を探しています。
前向きに大きな眼が二つ、その横に小さな目が二つ並んでおり、よくみると可愛い顔をしています。

警戒しての行動なのでしょうが、
カメラを近づけるとわざわざこちらに向き直ってカメラ目線をくれることがあります。
「は〜い 目線くださ〜い」

かわいい。

また、パソコンの液晶に飛びついた時はマウスポインタで遊ぶこともできます。
ハエトリグモはマウスポインタを餌だと勘違いして追い掛け回すのです。

かわいい。

巣を張らない糸使い

ハエトリグモの仲間は、徘徊性のクモです。
所謂クモの巣を作らず、歩き回って獲物を探します。
よって糸を出したりしない、と思う方もいるかもしれませんが、
実は歩きながらずっと糸を引きずっているのです。

なぜ糸を出しているのかと言うと、ある種の命綱のようなもの。
たとえば垂直な壁を歩くとき、少しでも足を踏み外すと落下してしまいます。
糸を出しておけば、それが命綱になって落下を防ぐことが出来るのです。

この糸のおかげで機動力は抜群。
逆に垂直な壁をぴょんぴょん飛び跳ねて移動することが出来ます。

また、卵を産むときは糸で包んで“卵のう”のような形にするようです。

部屋の掃除をサボっていると、なが〜くひものように連なったホコリが落ちてくることがありませんか?
実は、あれはハエトリグモが出した糸にホコリがついて、重くなって落ちてきたもの。

眼には見えませんが、考えてみると実は部屋の中はハエトリグモの糸だらけなのかもしれませんね。

色々なハエトリグモ

小さなハエトリグモはどれも同じように見えてしまうかもしれませんが、
実は何種類もいますし、姿も大きく違います。

アダンソンハエトリ

家の中で良く見かけるハエトリグモです。
メスは地味な姿ですが、オスは黒地に白い三日月形の模様が入ります。
カッコいい。

ミスジハエトリ

オスは黒い筋が2本、白い筋が1本。合計3本の筋模様があります。
アダンソンハエトリが増えてきているせいでミスジは追い出される傾向があるようですが、
逆にミスジだけいてアダンソンがいない家もあります。

マミジロハエトリ

写真はメス。オスは黒い頭に一本、横方向に白い筋が入ります。

他にもアリグモというクモもハエトリグモの仲間ですが、少し変わったクモなので別ページに記載します。