コウラナメクジの仲間

日常で目にするナメクジのほとんどはこのコウラナメクジの仲間です。
コウラナメクジはコウラナメクジ科を形成し、
ナメクジ科のいきものとは近いグループですが、少し系統が異なります。

コウラナメクジの仲間を含め、一般にナメクジと呼ばれるいきものにはたくさんの種類がいますが、
研究している人が少ない為に、生態がよくわかっていないことも多いです。

カタツムリと異なり、貝殻を退化させたことで乾燥には弱くなっています。
そのため、湿った場所の石ころの裏などに潜り込んでいることがあります。
また雨が降る前後にも良く見かけることが出来ます。

塩で退治できますが、砂糖やコショウでも同じ効果が得られるようです。

寄生虫(広東住血線虫など)がいることがあるので、絶対に素手で触らないこと。
出来れば這った跡にも触らないほうがいいです。

元々、カタツムリやナメクジは広東住血線虫の中間宿主にあたり、
どの種もあまり触れないほうが良いです。
アフリカマイマイのページも参照。

貝殻のあるナメクジ?

コウラナメクジの“コウラ”とは貝殻のことで、皮膚に埋没する形で貝殻が残っていることに由来します。
写真でも体の前半分辺りに貝殻が埋没していると見て取れますね。

ナメクジは巻貝の仲間です。
体の中の殻は退化傾向にあるため、巻きがほとんど無く、二枚貝の殻と見まがうほど平たくなっています。
おそらく防御としての役割もありませんので、痕跡器官以外の何者でもないのでしょう。

進撃の蛞蝓

外国産のコウラナメクジが侵入してきた結果、本来の“ナメクジ”を一掃してしまいました。
その後、同じコウラナメクジ科のチャコウラナメクジがアメリカから来日。
元々分布を広げていたコウラナメクジを駆逐しながら爆発的に増えていきました。

日本産ナメクジに反撃の狼煙は上がるのか!?
彼らの運命やいかに!?

色々なコウラナメクジ

写真が撮れ次第追加予定

チャコウラナメクジ

日本の侵略的外来生物ワースト100にも
ランクインしている、コウラナメクジの一種。
ヨーロッパからの積荷に紛れて日本にやってきた模様。
爆発的に繁殖して日本に元々いたナメクジを追いやり、
最も身近なナメクジになりました。

写真の個体には黒いスジ模様がありますが、
無地の個体もいるようです。